12.「熱中症と血流」

連日うだるような暑さが続いていますが、皆さま体調はいかがでしょうか?
先日、NHKの朝の情報番組「あさイチ」で、とても興味深い話題が取り上げられていました。
テーマは「熱中症対策」と「血流」。
専門家の方がこう話していたのです。

「血流を良くすることが、体温調節機能の改善につながり、熱中症予防にもなるんです」

熱中症といえば、「水分・塩分補給」や「日陰で休む」などの対策がよく知られていますが、それ以前に「身体の中で血液がスムーズに流れていること」がとても大切なのだそうです。

考えてみれば、体温の調節は血液が運ぶ熱のコントロールによって成り立っています。
つまり、手足の末端の毛細血管までしっかり血が巡っていれば、身体は自分で体温を上手に下げることができるのです。

さて、ここで私が日々取り組んでいる「ヨガモニヴォイスメソッド」のお話を少しだけ。

このメソッドは、声を育てるために作ったものですが、実は「血流が良くなる」と多くの方から感想をいただきます。
レッスンが終わる頃には、
「手足がぽかぽかする」
「冷えていた足先がじんわり温かくなった」
「肩が軽くなった」
といった声が本当にたくさん。

深い呼吸と、丁寧に声を出すための身体の使い方が、内側からじんわりと巡りを促し、まるで“静かな有酸素運動”のような状態をつくり出してくれるのかもしれません。

血の巡りが良くなれば、身体も心も自然と元気になります。
気持ちが前向きになったり、声が軽やかに出るようになったり。
そんな小さな変化が、夏の疲れに負けない自分を作ってくれるのではないかと感じています。

暑さに疲れた日は、冷房の中でじっとしているだけではなく、
少し身体を動かしたり、深呼吸をしたりしてみてください。
それだけでも、あなたの中の「巡り」が目を覚ましますよ。声を育てることは、全身を整えること。
この夏も、心地よく声を出して、元気に乗り切りましょう!

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